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平成19年4月8日の昼過ぎだったと思いますが、私は体を壊してある病院に入院し、治療のベッドの中で時間つぶしにテレビを観ていました。ちょうどNHKの3チャンネルで「こころの時代」という番組が放映されていて、わが国の古都に残る国宝級の寺院仏閣修復技術の第一人者でいらっしゃる宮大工の小川三夫さんが「木と話し人を育てる」というタイトルで若い弟子達を自分の工房である斑鳩工舎で一人前の職人に育て上げわが国の伝統建築技術を伝承させることに心血をそそいでいらっしゃる様子が詳細に紹介されていました。 実は私自身が長年メーカーに勤めていて、折りしもその会社で世代交代に伴う技術伝承の重要性と、「ものづくり」にたいする基本的心構えの再構築とが大きな課題となっていたこともあり大変興味深く拝見しました。教えられることのとても多い内容でありました。 小川さんはとても穏やかな話し方をされ、その顔つきも味のある優しい表情で何とも言えない風格が感じられました。小川さんのお人柄と匠の技を受け継ごうと毎年数人程度の斑鳩工舎の募集に対して何と250人もの人が応募してくるのだそうであります。 番組で紹介された小川さんの弟子の育て方について彼が話した概ね次のようなポイントが大変興味深く私の頭に残りました。この番組をご覧にならなかった方々には大変参考になると思いますので箇条書きにいたしました。ちょっとご紹介させて戴きたいと思います。 1. 少なくとも10年間は斑鳩工舎で共同生活をさせる。 2. アパートからの通勤は許さない。(アパート通勤を許すと自分の世界が出来てしまう。日常の仲間の共同生活でのふれあいの中からそれぞれの後ろ姿を見ることによって自ずから師匠や先輩に教えられなくてもどうしなければならないかが自ずから判ってくることに大きな意義があるから。) 3. 最初の1年間は仲間の朝昼晩の食事作りをさせる。食事作りは30分で終わらせるようにさせ、その段取り(合理性もしくは要領)を徹底的に自分で工夫させる。総じて料理の上手な人は良い宮大工になる。 4. 修学旅行でよく法隆寺を訪れる学生はこの建築の柱はエンタシス方式と言って約1300年も前に造られたとかのいわゆる「知識」から入るが、そんなことよりも「太い柱を手で触って抱きついてみて何かを得る感性」が欲しい。(1300年の風雪に耐えて建築物が成り立っていることがどういう事なのかが判る第一歩になるから。) 5. ものづくりとは工作技術を知る知らぬを言うのではなくて、ものをつくろうとするその人間の気迫とか自分自身を厳しくして自分が納得するまで何度でもやり直そうとする執念が一番大事なことだ。 6. 自分自身に対して本当に厳しくなければ人に対する本当の優しさは出て来ない。 宮大工 小川三夫 いかがでしょうか?深く考えさせられることばかりだと思います。特に最後の6番目の小川さんの言葉は観音経の偈文に出てくる言葉「悲體戒雷震(ひたいかいらいしん)」すなわち、己を雷の震うがごとく厳しく律する戒めを持つことが他人に対する悲(あわれみ)を持つことに通じる真の體(すがた)であるとの教えの言葉と同じではないかと思われます。とかく安易に流され惰眠をむさぼるいいかげんな己自身の姿を見つめる時あらためて反省しなければいけないとなとも思いました。 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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夏立つや狭庭は白い花盛り たか志 |
老司たか志 2007/05/06 11:37 |
またまたこちらもいいお話ですね。 |
愛 2007/05/09 19:17 |
まさに一芸に秀でる人の言葉ですね。そして同時に斑鳩工舎での数人のお弟子さん募集に二百数十人の応募があると言うことに驚きまたうれしく思いました。今のような物質主義、拝金主義の世の中に地道な仕事を目指す若者がこれほどいるとは!日本もまだまだ捨てたものではありませんね。人の心には楽したいという怠け心もあるけれど、厳しくとも本物を見たい、触れたいという純粋で美しい心もあるのでしょうね。 |
美枝子 2007/05/12 03:27 |
コメントでたか志さんも書いておられましたが歌舞伎役者のこと。 |
美枝子 2007/05/12 03:28 |
そのほか家の練習の間で懸命に踊りやせりふの練習。 |
美枝子 2007/05/12 03:29 |
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